[PR]クラウドソーシングの大きな魅力 Winter color

四季の庭荘

 

 

Winter color 

 

 

9

 テンゾウのくまなく口内を動く舌に翻弄されて、そ

の口づけに意識を持って行かれていると、ふいに胸の

突起を摘まれてカカシの身体はビクッと反応する。

 

「う・・・」

 

 それがきっかけで唇も離れてしまい、そんなところ

を摘まれてあらぬ声を上げ、身体をくねらせたことに

いたたまれぬ羞恥心が沸き起こる。

 

 まっすぐ自分を見下ろすテンゾウと見つめ合う勇気

がなくて、すっと横を向いたら首筋に唇を寄せてくる。

乳首は相変わらずいじられたままで耳朶を甘噛みされ

ると、再び声が出てしまう。

 

「や、あっ・・・」

 

 自らの口から発せられた語尾の艶めきに、カカシの

羞恥心は最高潮に達する。

 

恥ずかしい、なんて声出しているんだ俺。もう絶対

言わない。それにパジャマのボタンしっかり止めてた

のに・・・いつの間に全部外されているんだろう・・・。

確かにパソコン打つ手は早いし、器用な奴とは思って

いたけど、手が早い、早すぎる。ああ、それに電気。

キスされててテンゾウの顔が上にある時は気にならな

かったけど、電気がつけっぱなし、消して欲しい。で

も電気消してなんてセリフを言うことがもっと恥ずか

しい。先月29になったおっさんが言うセリフじゃない

よ・・・。女の子が言うと可愛いいだろうけど・・・。

でもやっぱり電気消してほしい・・・。

 

 

 カカシの自分と同性と思えぬきめ細やかな肌に愛撫

を施すことに夢中になり、時折漏れ聞こえる甘い声に

昂ぶらされて、テンゾウは更に熱心に片方の乳首を指

で弄び、一方は唇を寄せて含み、舌で転がし時に甘噛

みし、深い情欲を刻んでいく。

 その行為のさなか、甘いカカシの声が聞こえなくな

ったので顔を上げると、ギュッと目を瞑り、硬く唇を

噛み締めている。

 

「カカシさん?」

 

 テンゾウに呼ばれてカカシは目を開ける。

 

「どうしました?」

 

「いや、あの・・・」

 

 

 今言おう。カカシは思う。このタイミングだ。今年

の流行語じゃないけど、今でしょ。電気消してもらわ

なきゃ。

 

「で、電気・・・。電気消して」

 

「嫌です」

 

「へ?」

 

 それこそ一生分の恥ずかしさがこの瞬間に集まって

いるのではと思うくらいの状況で、必死に伝えた言葉

をあっさり否定されてカカシは一瞬呆ける。

 

「せっかくのカカシさんとの初エッチなのに、全部見

たいじゃないですか」

 

「な、何を?」

 

「だからカカシさん。せっかくそんな、綺麗な顔なの

に、暗くしちゃうなんてもったいない。全部、しっか

り見せてもらいます」

 

 そう言うとテンゾウは再び手を伸ばし、カカシの身

体に纏いつくパジャマを器用に肩から外していく。

 

 

「そ、そんな・・・」

 

 テンゾウの言葉に頭が混乱し、パジャマの上を脱が

された後、ズボンも引き下ろされたのにカカシは無抵

抗だった。

 

 え?テンゾウってそんなキャラ?大人しくて爽やか

そうで、綱手編集長からもサクラからも評判のいい好

青年は世を忍ぶ仮の姿で、本当はエロ親父・・・。

 

「あっ・・ちょ・・・テンゾウ・・・ああ・・・」

 

 いつの間にか全裸にされていたカカシは、身体の中

心にテンゾウがいきなり手を伸ばし、キュッと握り込

んですきだしたので、絶対出さないと思ったあられも

ない声を、またも紡いでしまう。

 

「もっと、カカシさんもっとリラックスして。力抜い

て任せて下さい」

 

 テンゾウの手がカカシのものを握り、器用に上下す

る。空いた手は乳首を摘みあげ、コリコリと捻りあげ

たり、指の背で押しつぶしたりする。

 

「あ・・・う・・・」

 

 手でゆさゆさと上下に触られ、硬度を持ち始めたカ

カシのものにテンゾウは口を近づけ、そして頬張る。

 

 エロ親父テンゾウ・・・。それほんとにするの?

ほんとに口に入れちゃうの?

 

「あっ、あっ・・・」

 

 もっとも原始的な行為を施され、生殖には結びつか

ない同性同士で、どうして結びつきたいと思うのか、

ふとカカシは考える。

 沢山の人の中でどうしてテンゾウなのか、理由を上

げればあるし、ないといえばない。

 

 誰かを好きになるというのは人知を超えた原始的感

情・・・。そして好きな人と身体を繋げるというのは

感情に付随する行動・・・。生殖という生物の役割を

果たせなくても、こうしてテンゾウに触れられるのを

理性以前に欲している。

 

 テンゾウがカカシのものを口に含み、ギュギュと絞

り上げるように吸い上げる。時にねっとりと全体を舌

で絡ませ、鈴口にも舌や指を捻じ入れる。

 

「あ、あ・・・」

 

 恥ずかしいのに、テンゾウは器用で確実に快感を引

き出し、声を抑えることが出来ない。更に手でやわや

わと袋を撫でられ、もう一方はカカシの大腿や尻をま

さぐる。

 

「ああ・・・テンゾウ・・・・もう・・・・」

 

「いいですよ、出して」

 

「ああ、ああ・・・・・」

 

 羞恥を凌駕する快感の波と愛する人と想いが重なる

至福。

 

 カカシの情液が、すっかり上を向いていた先端から

白い腹部に迸る。

 

「は・・・・あ・・・・」

 

 達した後の気怠い波に身体を任せていると、テンゾ

ウが顔を覗き込む。

 

「良かったですか?」

 

 カカシは返答代わりに腕を伸ばし、テンゾウの首に

巻きつけ抱きしめる。

 

 

 カカシから抱きつかれ、テンゾウは愛する人を満た

すことが出来たのだと嬉しさがこみ上げる。愛しくて

抱きしめ返すと、もう先程から既に限界を感じている

自身のものが、一層硬くなってしまう。

 

 テンゾウは一度カカシから離れてベッドサイドの棚

にあらかじめ用意していたボトルを手にとった。

 

「カカシさん・・・。いいですか・・・?」

 

「・・・いいよ、言っただろ。今日はお前の事考えて

行動してたって・・・・」

 

 カカシの言葉に無性の喜びを感じながら、テンゾウ

はカカシの足を膝立ちにし、ぐっと左右に広げた。

 

 

 覚悟していても、やはり足を広げられ、およそ自分

で見ることもない場所を晒されると、再びカカシに羞

恥の波が襲う。

 

「テンゾウ・・・。やっぱ電気消して・・・」

 

「駄目」

 

 さっきまでの優しさはどこに消えたのだと思う程、

テンゾウは即答で却下する。

 

「で、でも・・・」

 

 

 電気消してくれと懇願するカカシはあまりに可愛く

て、テンゾウは楽しくて仕方ない。却下した時に見せ

る戸惑いの表情が、普段の颯爽と仕事をこなす姿とギ

ャップありすぎて、ギャップ萌えという時々耳にする

言葉はこういう心理をあらわすのかと妙に納得する。

 

 そして本当に見たいのだ。カカシの全てを、その表

情も、指先に至るまでその身体の全てを、白い肌に自

身が残した薄桃色に色づく痕も、秘めたる場所も、何

もかも。

自分の手にたっぷりとローションを垂らし、更にカ

カシの窪みにもそれを擦りつける。

 

羞恥に閉じそうになるカカシの両足の膝頭を持ち押

し広げて、テンゾウは指を秘所に滑り込ませた。

 

 

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