住宅需要の移り変わり Winter color

四季の庭荘

 

 

Winter color

 

 

19

 両手首を一つに縛られているため自由のきかない腕

に、精一杯力をいれてサスケを押しやる。更に身体を

捩って自分に覆いかぶさっているサスケから逃れよう

とした。

 

 サスケはベッドから一旦離れて溜息をつく。

 

「無駄なのに・・・」

 

 サイドボードへ手を伸ばし、先ほどなおしたスタン

ガンを取り出す。

 

 カカシはベッドからサスケの位置と反対側に降りよ

うとするが、まだ左足がおぼつかない。結局降りられ

ないまま、サスケに右足首を捕まえられた。

 

「サスケ・・・嫌だ・・・いや・・わうぅぅ!・・・」

 

 今度は右足にスタンガンを押し付けられる。

 

 カカシはベッド上に倒れこみ、短時間で味わった二

度目の激しい衝撃に動けず、その場に蹲ることしか出

来なかった。

 

 

 サスケがスタンガンをドアの方へ投げる。

 

「ごめん・・・」

 

 サスケはベッドサイドに座り蹲るカカシの背中を撫

でた。

 

「カカシ、どうせ逃げられない。痛い思いをするだけ

だから・・・」

 

「だから何だ?」

 

 カカシが蹲ったまま怒りの声で言う。

 

「だからお前の言うなりになれっていうことか」

 

「ごめん」

 

 サスケは素直に謝る。

 

「どうしてこんな事をするんだ?」

 

「あんたが好きだから」

 

「・・・好きな相手にすることじゃないだろう」

 

「ごめん」

 

 謝りながらサスケは蹲るカカシの肩を抱き、ベッド

に仰向けに横たえる。

 

 カカシは逆らわなかった。もう逆らうことが出来な

かった。

左足もまだ違和感が残っている状態で、今度は右足

にスタンガンを使われ、痺れた感覚は激しく、おそら

く数十分間は立つことも出来そうにない。

 

 

『テンゾウ・・・』

 

 カカシは心で恋人を呼ぶ。

 

『テンゾウ、無理だ。逃げられない』

 

 サスケはカカシの服のボタンを一つずつ外し始める。

 

『お前が知ったらどう思うかな・・・』

 

 上着のボタンを全部外すと、サスケは次にカカシの

ズボンもその下着ごと取り払った。

 

『サスケに抱かれてもまだ好きでいてくれるだろう

か・・・』

 

 サスケが再びカカシの首筋に唇を寄せながら、乳首

を摘む。

 

「う・・・」

 

 カカシが顔を背ける。

 

 サスケは愛撫の手を止め、横に背けたカカシの頬に

手を添えて、まっすぐ自分の方へ向けさせた。

 

「サスケ・・・」

 

 カカシはサスケにもう一度話しかける。

 

「頼むからやめてくれ。これ以上は・・・お前のこと

が嫌いになる」

 

 サスケが微かに笑う。

 

「元々、好きじゃないだろう」

 

「そんな事ない」

 

「でも、恋愛感情は持っていないだろう。さっきあん

た自身が言った」

 

「部下としても・・・嫌いになってしまう」

 

「それは考えた。何もせずただの部下として退職する

のか、嫌われても思い通りにするのか」

 

 サスケの手が再びカカシの肌を愛撫し始める。

 

「決めた。嫌われても、前科がついてもいい。俺の

ものにしたい」

 

「サスケ、俺の気持ちは?俺の気持ちはどうでもいい

のか?」

 

 カカシの頬を包むようにサスケが手を添える。

 

「カカシ・・・そんなに嫌か?」

 

 サスケがカカシの目を見て話す。

 

「俺がそれほど嫌なら・・・目を閉じてればいい。心

であいつの事考えても構わないから」

 

 そう言うと、サスケは一つ纏めに縛っているカカシ

の両腕を頭上に上げ口づける。そして逃げるカカシの

舌を追い、絡めていく。

 

 

 状況を変えることは無理なのだと、口づけされなが

らカカシは思う。

 

カカシが動くたび首輪にはめられた鎖がジャラジャ

ラと音を立て、拘束されている事実を思い知らされる。

足はまだ痺れており、実質逃げられない。

 そしてサスケの気持ちは説得しても変わりそうに

ない。

 

 サスケの言うとおり、今は無駄なのだ、逆らっても。

 

 

 サスケにされるがまま、カカシは横たわる。

 

 左手で頭上に押しやったカカシの腕を押さえながら、

角度を変えて何度も濃厚な口づけを施し、サスケの右

手はカカシの肌を弄る。

やがて耳から首筋へと唇を移動させ、時に激しく吸

い付き、噛み、カカシの肌に欲情の痕を刻み付けてい

く。

 

「う・・・」

 

 サスケはカカシの両乳首を、指と舌で愛撫し始める。

 

 指の背で撫でたり、爪先で押しつぶしたり、時折ぎ

ゅっと摘まみ上げる。

 

「あ・・・」

 

 更には左右交互に舌を使い、舐めて吸い上げ歯で甘

噛みする。サスケはゆっくりと時間をかけて、カカシ

の身体を堪能する。時に激しく愛撫され、カカシの声

が思わず漏れる。

 

「あうっ・・・」

 

 

『テンゾウとは違う』

 

 カカシは思う。

 

『目を閉じても、サスケをテンゾウに置き換えたり

なんか出来ない』

 

 サスケが一度カカシから離れて自分の服を脱ぎ去る。

そうして再びカカシの胸に手を添え、ぎゅっと捻る。

 

「んん・・・」

 

『テンゾウはもっと優しい・・・。こんなふうに痛み

を感じるような乱暴なことはしない』

 

 やがてサスケはカカシの身体の中心へとその手を伸

ばす。

 

 

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