サブカルチャー

宴の庭荘

 

 

BNPその3

 

 

「もう、二人きりでイルカやミナトと会わないって約

束してください」

 

 テンゾウが捻り上げたカカシの乳首から手を離さず

に聞く。

 

「・・・しない・・・そんな約束・・・」

 

 カカシはその両目から涙を零しながらも、テンゾウ

の要求を拒否する。

 

 

 テンゾウは一度指を離し、またカカシの乳首を摘ん

で先ほどとは反対側に捻った。

 

「うう・・・」

 

 カカシは呻きを抑えられず首を仰け反らせる。手錠

がガチャリと金属音を響かせて揺れる。

 

 

乳首を捻り上げたままテンゾウはカカシを見つめ、

やがて大きなため息をついてその指を離した。

 

「あなたには、結局お仕置きなんて効果ないですね」

 

 そしてカカシの身体の中心にあるものに手を伸ばし、

指先で撫ぜる。

 

「ほら、泣くほどの痛みを受けてこんなに感じている」

 

 カカシのそれは硬く上を向きかけている。更にテン

ゾウが揉むように梳くと、硬度を増す。

 

 

 カカシは痛みに生理的に溢れた涙をその頬に流した

まま、微苦笑する。

 

「お前はなんだか暗い顔して辛そう。痛い思いしてい

るのは俺なのに」

 

 

 テンゾウの心はじわじわと蝕まれる。カカシという

魔性のサディストに。

 

「僕をどう思っているんですか?」

 

「愛してるよ」

 

「じゃあ、ミナトやイルカは?」

 

「ふふ・・・」

 

 手錠に繋がれたまま、鞭打たれた痕をその肌に残し

てカカシは妖艶な微笑みを見せる。テンゾウが一番欲

しい答えを判っていて、けしてそれを与えてはくれな

い。

 

 

 

「あなたに苦痛はお仕置きにならないから・・・」

 

 テンゾウは箱からレザー製のペニスを縛るコックリ

ングを取り出した。それをカカシの中心に可能な限り

きつく締め付ける。

 

「う・・・あん・・・」

 

 カカシが扇情的な声を出す。更に後ろにローション

を塗りワイヤレスのモーターを押し込む。カカシのそ

こは、難なくそれを受け入れる。テンゾウはスイッチ

を最高パワーで入れた。

 

 

「あ・・・あ・・・テンゾウ・・・」

 

 手は元からカーテンレールに留められている。身動

き出来ない状態で、ローターは本来の機能から性感帯

へと姿を変えた内壁を蠢き刺激し、ペニスは射精でき

ないようにきつく絞められ、カカシは身悶えはじめる。

 

「テンゾウ・・・酷い・・・う・・・」

 

「あなたに酷いと言われるのは心外ですね。暫く反省

してください」

 

 そう告げるとテンゾウはカカシをおいてシャワール

ームへ向かった。

 

 

 テンゾウがシャワーから出てリビングに戻ると、カ

カシはローターの甘やかな刺激に堪えられず、吐精出

来ぬように縛られたペニスの先端から先走りをポタポ

タと零していた。

 色白の肌は火照りほの赤く色付き、鞭打たれて出来

た蚯蚓脹れをより一層目立たせている。テンゾウが捻

り上げた乳首周囲も赤くなっていて、そんな姿で手錠

に繋がれたまま、切なげに潤んだ瞳でテンゾウを見つ

める。

 

 

カカシは判っているのだと、自分の姿がいかに魅力

的で見るものを虜にするのか、それを判っていてあの

瞳で自分を見つめているのだと理解していても、テン

ゾウの怒りは激しい情欲に凌駕されていく。

 

「汚したら駄目でしょう」

 

「テンゾウ・・・もう・・・」

 

「どうして欲しいですか?」

 

「イカせてくれ・・・」

 

「そんなおもちゃで感じているんですか?」

 

「テンゾウ・・・早く・・・お前のを入れて・・・」

 

 

 やや上ずった声も計算なんだろうか?頭の片隅でそ

んな考えがふと過ぎるが、それでもテンゾウ自身がも

う限界だった。

 

 手錠の鍵を一旦外し、カカシをカーテンレールから

解放するとその場で四つん這いにさせる。後ろに回る

とローターを埋め込んだカカシのそこは、ヒクヒクと

誘うように蠢いてテンゾウを一層煽る。ローターをゆ

っくりと引き抜くと、ローションで濡れた赤い内壁を

晒してテンゾウの杭を待ち詫びている。

 

 

 焦らせば、多少なりともお仕置きになるかもしれな

い。それでももう、カカシが張った網から逃れること

など出来なかった。テンゾウは硬さを増した自身のも

のを一気に押し込む。

 

 四つん這いの姿勢で突き上げられたカカシは、弓な

りに背中を反らせ、悩ましげに小さく首を振る。

 

「ああ・・・」

 

 最初から激しく抽挿を繰り返す。グチュグチュと接

合部分が妖しい音を奏でて、カカシの声と重なりあう。

 

 

「テンゾウ・・・・あん・・・テンゾウ・・・」

 名前を呼びながら、耐え切れぬようにカカシは腕を

折り曲げて、腰だけを高く上げる姿勢になる。コック

リングで締められたカカシのものはますます怒張し、

先端からあくことなく白い愛液を零す。

 テンゾウは後ろを突き上げたまま、左手を這わして

カカシの先端の鈴口に人差し指を捻じ入れた。

 

「う・・・あ・・テンゾウ・・・・」

 

 カカシが切なげに啼く。同時に内壁がきゅっと締ま

りテンゾウに更なる快感を提供する。

 

 鈴口をネチネチと弄りながら、右手で乳首を捻る。

散々に虐められて一層敏感になっていたのか、カカシ

はまた、弓なりに身体を反らせる。

 

「ああ・・・あん・・・・」

 

 

 テンゾウの身体の中を電流が走り、ショートしてし

まうような熱さが襲う。カカシの鈴口を押さえ込み、

コックリングを外さないまま、ラストスパートをかけ

る。激しく腰を振り肉を打つ音が部屋に響く。

 

「テンゾウ・・・とって・・・イカせて・・・」

 

全身を揺さぶられながら切なく啼くカカシの声を

BGMに、テンゾウは体内の熱を抱えたまま情欲の森

を一気に駆け巡る。可能な限り最奥へ、最奥へと突き

進み自分を惑わせ狂わせる内壁に熱を打ち付ける。

 

 残滓まで捩じ込むように腰をくねらせ、はあはあと

激しい息をしながらテンゾウはゆっくりとカカシから

離れる。途端にカカシが上半身を起こしテンゾウの方

を向いた。

 

 

「酷いよ・・・テンゾウ・・・締めたままなんて」

 

 コックリングに締められたままイクことを許されな

かったカカシのモノは、まだ硬度を残したままぬらぬ

らと先走りに濡れている。

 

「・・・これは・・・お仕置きですから」

 

「俺は何も悪いことしてないのに」

 

 ここまで来てまだシラを切るカカシにテンゾウは笑

いさえこみ上げる。

 

「懲りない人ですね・・・」

 

 テンゾウの言葉にカカシが微笑んだ。

 

「お前はそれでも俺が好きだろう」

 

 

 カカシが首に腕を回してテンゾウに抱きつく。そし

て耳元で囁いた。

 

「俺も愛してるよ、テンゾウ」

 

 手錠は外されて手は自由になっているのに自らコッ

クリングを外すことはぜず、カカシは話し続ける。

 

「だからさ、お前と一緒にイカせてよ・・・」

 

 テンゾウの耳を、くちゅりと甘噛みしてからカカシ

はゆっくりとフローリングの床にその身を横たえる。

 天使の顔をした悪魔がテンゾウを誘う。逆らうこと

など出来ない。魅入られた自分が悪いのだ。自分の前

に寝そべったカカシのものを締め付けているリングを

テンゾウはゆっくりと外す。

 

その2   その4